令和4年度 佐世保市消防 小論文 自分自身のこれまでの経験を踏まえ、チームやグループにおける「相互リスペクト」 のあるべき姿について、あなたの考えを述べなさい。
令和4年度 佐世保市消防
自分自身のこれまでの経験を踏まえ、チームやグループにおける「相互リスペクト」
のあるべき姿について、あなたの考えを述べなさい。
の解答例と解説記事になります。
<ヒント編>
―「相互リスペクト」とは―
今回、解答していくにあたってポイントとなるものが「相互リスペクト」というキーワードです。
リスペクトとは尊重という意味なので、「相互尊重」と言い換えても問題ありません。
そこで「相互リスペクト(相互尊重)」の効果について考えた際、私が真っ先に思い浮かべたのが「心理的安全性が確保されること」です。
心理的安全性が確保されると、簡単に言えば組織の中で個人がのびのびと力を発揮したり、臆することなく意見を発信できるようになります。つまり、個人が場の空気や上下関係などに左右されず力を発揮できるようになるということです。
―解答方針―
上記を踏まえ、解答していく方針として
➀自分のこれまでの経験で心理的安全性が感じられた瞬間
②その場における心理的安全性が形成された過程を思い出す
③②が形成されたきっかけを相互リスペクトの効果と定義して、「あるべき姿」と置き換える
の順に考察していきましょう。
考察が完了したら論題に問われていることに沿うように
・自分の考える「相互リスペクト」のあるべき姿
・そのように考える理由
(相互リスペクトの結果発生した心理的安全性によって経験できたこと)
の順番で論文を構成していけばOKです。
―練習―
ウォーミングアップが終わったところで実際に書く練習をしてみます。以下の項目を150字程度で埋めてみてください。
「相互リスペクトのあるべき姿」
「そのように考える理由」
<解答例>
私は相互リスペクトのあるべき姿とは組織やチームに属する全員がその能力を発揮、あるいは伸ばせるきっかけとして存在するべきだと考えている。その名称の通り、メンバーそれぞれがお互いを尊重し合うことで、例えば自分では分からなかった強みや個性が理解できる。また、知り得たノウハウ等を自分だけで抱え込むのではなく、周囲の仲間にも分け与えることで組織の力がベースアップされ結果として組織力の強化にもつながっていくと私は考えている。
このように考える理由として学生時代に所属していた空手部での帯昇級試験の経験が上げられる。その試験では仮に不合格であったとしても監督、採点する師範からは何も改善点やアドバイスはもらえない。また、先輩方は自分の昇級や昇段試験に忙しく、常に下級生の面倒を見られるとは限らなかった。そこで私は昇級に向けて何をどのようにすればよいか、同じ悩みを持つ同級生達と合同で練習する機会を提案した。その練習ではお互いに関心を持ち合い、改善すべき部分や良い所を正直に伝え合うのである。これにより自分だけでは考えつかなかった課題や自身の良い所が発見できた。その結果、課題や改善点が自然と分かるので誰かに教わらなくても自主的に目標設定ができるようになったのである。この効果は私だけでなく練習に参加した同級生達も同様に確認ができた。この経験で、一人で行き詰まってしまった際は仲間と協力してアイデアを出し合うことの重要性を感じた。そうすることで主体的に動く際のステップが明確になり、目標達成が近づくのである。
つまり相互リスペクトとはお互いの強みや個性を柔軟に受け入れ、耳が痛くなる意見であっても真摯に聞く心構えを持つことで成立すると私は考えている。前述の合同練習の機会においてもやはり自分の欠点を指摘されるのはあまり気分のいいものではないし、他人の欠点を探すのも気が引けてしまう瞬間も実際にはあった。しかし、お互いを尊重しているからこそその意見も柔軟に受け止めたり、遠慮せずにアドバイスできるのである。このようにお互いを補い合うきっかけとして相互リスペクトは存在すべきであると私は考えている。そしてそれをきっかけにすれば心理的安全性が形成され組織のメンバー全員が能力を伸ばせる結果につながっていくと私は考えている。
<解説編>
―構成―
1段落目
相互リスペクトのあるべき姿について
2段落目
理由(学生時代の空手部での経験)
3段落目
まとめ
(相互リスペクトのあるべき姿について・心理的安全性の確保)
の構成となっています。
―相互リスペクト(相互尊重)―
「相互リスペクト」いい言葉ですね。今回の解答例を作成するにあたってこの論題を選んだのもこの言葉に惹かれたからです。
今回の解答例では空手部での私の経験ということで同世代のメンバーとの相互リスペクトを取り上げました。しかし、相互リスペクトが適用できるのは部活やサークルのみならず、職場においても同様です。
解答例にも載せた通り、私は相互リスペクトは「心理的安全性」を確保するために必要なものであると考えています。逆に言うと相互リスペクトが無ければ「心理的安全性」は生まれないということです。
―相互尊重の無い職場―
以前の記事において、理想的な上司のあり方について紹介したことがあります。
記事はこちら↓↓
詳しくは記事を参照して頂きたいところですが、簡単に言うと
・一人の上司(現場リーダー)が自己中心的に振舞い、部下たちを圧迫、威圧
・その上司を監督する上司がいない状態
・不満をため込む私を含めた部下たち
・ある日その上司が高熱を出して3日ほど休暇した
・とっさに私は「ざまあみろ」と思ってしまった
・同時に私は「部下に”ざまあみろ”と思われる上司になってはいけない」と感じた
といった内容になっています。
改めてみてみるとその職場には全く相互リスペクトが存在していないのが明らかに見て取れます。
このような職場にはチームワークはおろか、信頼関係も存在する余地が微塵もありません。ただ毎日人をこき使い、疲弊させ挙句の果てにはスタッフが自主的に退職し去っていくしょうもない職場になり果てます。
やはり人が生き生きと自分の力を発揮し、心理的安全性の下に臆することなく主張し合える職場こそがいい職場だと私は考えています。そしてお互いに主張し合うということは自分にとって耳の痛いことであっても一つの意見として柔軟に受け入れ、認める意識が重要です。つまり、お互いを尊重しているからこそ良い所を褒め合うばかりでなく、指摘したい部分があれば正直に伝え合う関係性こそが相互リスペクトということだと考えています。
上で紹介した理想の上司の記事でも述べましたが、
「自分に何かあった時に部下に”ざまあみろ”と思われる上司にだけはなってはいけない」
ということを知らせてくれたことだけは非常に感謝しています(その上司のことはみじんも思い出したくありませんが)。
―豆知識―
「耳が痛い」とは・・・
本文中3段落目冒頭に出てくる「耳が痛い」という言葉は
「意見や主張が自分の弱みや欠点を突かれていて、あまり聞きたくない」
といった意味になります。実際に痛覚が反応する痛みという意味ではないので注意です。
Ex)妻にゴミの分別の不備を指摘され耳が痛い
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