令和5年度 川崎市消防小論文 人から信頼を得る方法とあなたが実際に人から信頼を得るために行っていることについて
令和5年度 川崎市消防小論文
市民の生命・身体・財産を守ることを任務とする消防には多岐にわたる業務があ
ります。その業務を遂行するにあたり、市民はもとより職員からも信頼される必要
があります。あなたが考える人から信頼を得る方法とあなたが実際に人から信頼
を得るために行っていることについて述べなさい。
の解答と解説記事になります。
<ヒント編>
―論題分析―
一見すると長い論題ですが、問われていることはただ一つ
「人から信頼を得る方法と自分が実践していること」
です。
とくに論題の前半に「市民の生命・身体・財産を守ること~…」と述べられていますがこれに引っかかって第一段落から長々と消防の仕事について述べてしまうとNGです。質問に答えていない論文として不合格になります。
落ち着いて論題を読み、問われていることに対してシンプルに答えましょう。
よって論題に盛り込まなければならないのは
「人から信頼を得る方法(およびその理由)」
「実際に人から信頼を得るために行っていること」
の2点です。これ以外は絶対に記述してはいけません。
ちなみにですが、「人から信頼を得る方法」はなるべく実体験から考えついたことを述べるのがいいです。もちろん新聞やニュース、統計などのデータで仕入れた知識をもとに述べても構いません。しかし、実体験から仕入れた知識をもとに述べることができれば読み手に「自分らしさ」が伝わる素晴らしい文章ができます。
―練習―
ウォーミングアップが終わったところで実際に書く練習をしてみます。
下記の項目を約150字程度で埋めてみてください。
「自分が考える人から信頼を得る方法(なるべく実体験をもとに)」
「信頼を得るために自分が実践していること」
<解答例>
私が考える人から信頼を得る方法は、率先して他人に尽くすことと気を利かせることである。私の考えとしてそもそも信頼関係とは自然に発生するものではなく、何かしらの対価となるものを差し出した見返りとして生じるものだと思っている。そのため、信頼関係を得ようとするならば常にどうすれば他人のためになるのか、自分にどのようなことが求められているのか考え続けて行動することが求められていると私は考えている。
私は現在、家具販売会社の営業として勤めている。営業といえど、こなさなければならない業務は多岐にわたる。しかし、決まった時期ごとに行われるイベント祭事業務もあるため、ある程度は当日までの動きを予測して仕事を行うことができるケースもある。その時に私は前回の動き方はどうであったか、またどのような改善点が見受けられたかを思い起こすのである。そして上司からの指示を待たずに自分にできることを率先して行い、少しでも業務が効率的かつスピーディーに進むよう行動することを意識している。その結果、少しずつではあるがイベント関係の仕事で任される役割が増え、上司から信頼されている実感を持つことができた。このように、他人に尽くす行動と気を利かせる意識は信頼関係を得る上で両輪のような関係であり、ただ行動するだけあるいはただ気を利かせるだけでは意味が無いと私は考えている。家具屋での仕事のように、どうすれば他人のためになるか考えた上で自分の行動を決定し、そして気を利かせながら仕事をすれば組織において信頼を得られると私は考えている。
消防の仕事においても同じである。私は以前東京都内の消防署の一般公開イベントに参加してみたことがある。そこで見たものは、大人の方はもちろん、児童のたどたどしい質問にもしっかり耳を傾け分かりやすく丁寧に答えている職員の方の姿であった。例えばこれらの機材はどのような時に使用するのか、この消防車はどのような機能があるのかなど非常に多くの質問が児童から寄せられるのである。しかも、言葉に詰まりうまく質問できない子に対しても優しい雰囲気を崩さずしっかり聞きたいことを理解しようと努める姿に私は非常に誠実さを感じることができた。この行動もやはり率先して他人に尽くし、気を利かせて行動する意識が具現化したものであろう。
最後に、この論題のように消防の業務は多岐にわたり、周りの職員や市民の信頼関係が重要になってくる仕事である。私は消防士になった際は一日でも早く業務に慣れ、いかなる仕事であっても後の工程を予測しながら自分にできることを率先して行えるようになりたい。また、市民への対応においても消防署のイベントで見た職員のように誠実さをもってあたることを忘れないようにしたい。その為にもやはり、率先して他人に尽くすことと、気を利かせる意識が重要でありこれらを忘れることなく消防の業務に励みたいと考えている。
<解説編>
構成
構成としては
第一段落:「人から信頼を得る方法(他人に尽くすこと・気を利かせること)」
第二段落:「そう考える理由(家具屋での業務経験)」
第三段落:「理由その2(消防署イベントでの職員の姿)」
第四段落:「まとめ」
の構成となっています。
ー信頼関係は自然に発生しないー
このようなことを言うのは元も子もないですが、信頼関係を築くには「対価」が必要だと思っています。ただ、対価といっても金銭の話ではなく人同士のやり取りになります。
今回の解答では述べませんでしたが、私は学生時代の頃とある鉄道会社にて駅員のアルバイトをやっていました。その時の信頼関係構築についても意識していたことが「他人に尽くす」ことでした。
少し古い記事になりますがこちら↓↓
この記事のように、私が困っているときは仲間が助けや応援に来てくれるのですが、これはタダで来てくれているわけではありません。
私は普段からどのような些細な事でも率先してサポートや相談に乗るようにしていました。それは仕事を少しでもスムーズに回すためでもありましたが、やはり普段から「仲間に尽くしていく」ことを通じて信頼関係の構築という貯金をしていたわけです。
この「貯金」を意識していけば、仮に私が困った時でもすぐに仲間が助けに来てくれる非常に良い関係が出来上がるのです。そして、逆に仲間が助けに来てくれたということが自分の中でうれしい気持ちに変わり、それがまた仲間へ尽くしていくことのエネルギーになる連鎖を発生させるのです。
ただ、本文でも述べたように信頼関係は自然には発生しません。必要な事は自分から率先して動き、常に仲間のためになるように考え続けて動くことです。
私はこのような人同士のやりとりをうまく行っていく術を駅員のアルバイトで学べたのは非常に運がよかったと思っています。これを読まれている方で現在学生で何かしらのアルバイトを行っている方は是非「他人に尽くすこと」を実践してみてください。
そして「自分から動いて信頼関係を作り上げる経験」ができればそれは後の社会人生活において非常に良い財産となるかと思いますよ。

コメント
0 件のコメント :
コメントを投稿