【無料】文章理解チャレンジ第7弾ー情報共有の必要性編ー

2021年5月14日金曜日

 


オリジナル文章理解(東消式)の第7弾です。おまけで漢字問題も用意していますので是非挑戦してみてください。

 

情報共有の重要性について述べられた次の文章を読み後の問いに答えよ。(制限時間3分)

仕事において情報共有が必要とされる理由は、仕事をこなすにあたりチームワークをハッキするためであると私は考えている。組織において仕事をする際、所属する個人は各々何らかの役割を持ち、その役割をこなすことで組織全体が結果を出すことに貢献する。ただ、役割があるとはいっても個人が何のために、あるいはどのように役割をこなせばよいのか組織全体で情報が共有できていないとチームワークの無いまとまりを欠いた組織と言わざるを得ない。


大学3年次、所属していた空手サークルで私をリーダーとして1週間の夏合宿を行うことになった。宿泊施設においては1週間3食全て自炊しなければならず、また風呂の準備や洗濯も自分たちで行わなければならなかった。このことは事前に把握しており、合宿前にて数回のミーティングを通じて1年生から3年生まで全員に周知され、各々の役割や動きも事前に決められていた。このように事前に徹底した周知がなされている以上、合宿が始まったとしても役割に基づき皆が自然に動いてくれるだろうと考えていた。

 

 しかし、実際に合宿が始まるとケイコによる疲労のため居眠りをしてしまう者、友人たちとの会話に夢中になり仕事自体を忘れる者、食材の買い出しに向かう途中で道に迷う者等サークルとして非常にまとまりの無い初日になってしまった。このことを重く見た私は、就寝前にミーティングを開き反省会を始めた。議題としては、今回のチームとしてのまとまりの無さ、個人の認識の欠如をあげた。翌日からは積極的に役割をこなしてもらうこと、余裕がある際は周りの者を手伝ったり、注意し合うことを認識してもらった。また、私としても思い込みをすることなくメンバーに指示を明確に伝えたり、全体の進行具合を掲示板に張り出しメンバー全員が情報を共有できるよう努めることを決意した。この結果、翌日からは全員が自身の役割に基づき動いてくれるようになり、またメンバー同士で声を掛け合うことで不注意やミスを防ぎ互いに助け合う雰囲気が出来上がった。また、私からの指示や掲示板に張られた進行具合表のおかげで次に何をすればよいか分かりやすくなったとの意見ももらった。このようにして翌日以降は非常にスムーズかつチームとしてのまとまりを保ちつつ合宿を乗り越えることができた。

 

 私はこの経験から、チームにおける情報共有の必要性を学んだ。チームにおいて物事にあたる際、人数が多ければ多いほどそれが重要になってくる。その時に事前にシュウチしたから大丈夫だろうといった思い込みをしてはならない。おせっかいかもしれないが、指示者はメンバーに対して常に積極的に指示を出し情報共有しなければならない。また、メンバー間においてもおせっかいかもしれないがお互いに積極的な声掛けやコミュニケーションをとって不注意やミスを防いだり、助け合うことが重要なのである。情報共有していくにあたり、思いこみを防ぐためにもわたしはこのようなおせっかいこそが重要であると考えており、これからも仕事をする際は意識していきたいと考えている。


1:下線部➀ハッキの漢字表記として正しいものを選べ。

1:発機

2:溌揮

3:発危

4:発輝

5:発揮

 

2:下線部②ケイコの漢字表記として正しいものを選べ。

1:啓古

2:頚古

3:稽古

4:稽故

5:稽己

 

3:下線部③シュウチの漢字表記として正しいものを選べ。

1:衆知

2:周知

3:周馳

4:修知

5:集知

 

4:本文の内容として最も適切なものを選べ。

1:人数の多いサークルでの合宿は事前のミーティングが絶対に必要である。理由としては多人数で物事に取り組む際、事前の情報共有がされていないと現場が混乱してしまうからだ。

 

2:合宿においては1週間の自炊生活が求められるため、筆者は事前のミーティングを実施することで各人の役割や動きを情報共有した。

 

3:事前のミーティングがあったにもかかわらず、合宿初日は予定通りのスケジュール進行とはいかなかったためにメンバー間で険悪な雰囲気になってしまった。このことから筆者はメンバー間の衝突を防ぐためにも徹底した情報共有が必要であることを学んだ。

 

4:筆者は合宿前のミーティングによりメンバー全員が情報共有できていると思い込み、合宿が始まっても皆がスケジュール通りに動いてくれると考えていた。しかし実際はそうではなく、初日の失敗をきっかけとして思い込みによらない丁寧な情報共有の大切さを学んだ。

 

5:合宿初日でチームワークが混乱したことを受け、筆者はもし仮に事前のミーティングで情報共有ができていれば絶対にこのようなミスは防げたはずだと後悔した。また、このミスから事前はもちろん、活動中の丁寧な情報共有や互いの支え合いが重要であることを学んだ。

 

 

―解答―

15

23

32

44

1:選択肢前半が本文内に記述無し。2段落目でサークルでのミーティングについての記述があるが具体例として引用しているだけであって、主張ではない。

22段落目に記述があり、間違いではない。しかし「最も適切なものを選べ。」との条件から選択肢4と比べ内容が足りないため候補から外れる。典型的ひっかけ選択肢なので注意!

3:選択肢内「険悪な雰囲気」が余計。確かに険悪な雰囲気になりそうであるが、本文中にその記述は見られない。本文から連想できそうな事実をちらつかせ、ひっかけを狙う典型的パターンなので注意。

5:前半部分が全く記述無し。後悔している様子は少なくとも本文に書かれていない。


※今回引用した当ブログの過去記事はこちら。解説編を是非参考にしてみてください↓↓↓

東京消防庁H24年Ⅰ類1回目 「情報共有の必要性についてあなたの経験と実績を踏まえて、考えを述べなさい」

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