平成21年度名古屋市消防「どのような消防官になりたいか・その実現に向けての努力について」

2022年4月11日月曜日
はしご車 神田L(東京消防庁 神田消防署)

 平成21年度名古屋市消防

 

「仕事を進めていく中で、その職業での「目指すべきもの」が何であるかを理解しておくことは重要なことである。そこで、あなたが考える消防官としての「目指すべきもの」を上げ、どのようにその実現に向けて努力していくのかについてあなたの考えをのべよ。」

 

の解答例・解説記事になります。まずはヒント編を読み、自身で論文を書く練習をしてみてください。

 

<ヒント編>

➀論題分析・構成

論題は一言で言ってしまえば

「どのような消防官になりたいか+どう実現していくか」

です。そして解答の大まかな方針についてですが、消防の存在理由は「災害から市民の生命身体財産を守ること」です。

これをヒントに「自分は消防のどのような職種でどのような職員を目指していくのか」について述べることができればOKです。

 

ここまででイメージがわかない方は志望する消防本部の採用情報ホームページやパンフレットなどをじっくり見てください。その際に自分の志望する職種を含め消火・救急・救助・予防すべての紹介ページを見ることをお勧めします。

 

②練習

ウォーミングアップが終わったところで実際に書く練習をしてみます。下の各項目についてそれぞれ100字程度で解答してみてください。

「消防官として「目指すべきもの」について」約100

(どのような消防官になりたいか)


「それをどのように実現していくか」約100

 

 

 

<解答例>

※名古屋市消防の論題ですが、東京消防庁からの出題と想定し解答しています。※

 私が消防官として目指したいものはプロフェッショナルなポンプ隊員である。私は以前、東京消防庁で働く職員の姿を間近で見ようと消防技術安全所の一般公開を見に行った。そのイベントにおいて、職員の方々が燃焼に関する化学実験や災害救助ロボット、化学隊で使用される物質特定用機材及び各消防自動車の説明等を来客の方々に分かりやすく行っている姿を目にした。特に私が感銘を受けたことは、化学災害対応を担っている職員の方が物理や化学の勉強に今でも取り組んでいるのを知ったことだ。東京消防庁が管轄している高層建物や工場、世帯数は他都市の消防本部と比較しても桁違いに多く、それゆえ災害の複雑多様化が想定される。しかし、都民から災害対応の面で信頼を託されている以上は想定外の災害であったという言い訳はあってはならない。そうならないためにも多様な災害に対し普段の訓練や勉強を通じて、あらゆる災害を想定内に収めていくよう自己研鑽していくことが重要であると仰っていたのである。この言葉を聞き、私は東京消防庁で働くことに対する誇りと災害対応のプロとしての心構えをひしひしと感じることができた。

 

 上記の職員のようになるため、私はまずプロのポンプ隊員となりたいと考えている。そのためには消防学校を卒業し、現場に配属となっただけで満足するのでは足りないことは明らかである。体力錬成や管轄内の道路や建物の位置の把握はもちろん、日ごろからの訓練で実際の火災現場で放水を行ってきた先輩方から知識や技術を自分から積極的に吸収していく姿勢を持ち続けて業務に打ち込んでいきたい。また、ポンプ隊は火災鎮圧だけでなく救急や救助の支援などあらゆる災害現場においてほかの部隊と連携を取る必要がある隊でもある。そのため他の隊と合同で訓練する機会があった場合、現場指揮者の指示や命令に従うことはもちろんであるが、どのように動けば他の部隊にとっての円滑な支援になるのか常に自分で考える癖を持ち続けたい。そしてその訓練後の振り返りミーティングでは、自分で考えたことを一つでも多く発言できるよう努めたい。そして隊長や他の隊の方からフィードバックをもらう機会があれば一つでも多く吸収することで、今後自分がプロのポンプ隊員として務めるという目標達成の血肉としたい。

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