【無料】文章理解第18弾ー社会人として必要なものを身に付ける編ー

2022年4月6日水曜日

 

築地出張所(東京消防庁 京橋消防署)


オリジナル文章理解第18弾です。おまけで漢字問題もありますのでぜひ挑戦してみてください。

 

社会人として必要なものを身に付けていくことについて述べられた次の文章を読み、後の問いに答えよ

 


社会人として必要なものは他人の立場になって考える力、先を見越して物事に当たる力、改善点を見出し実行していく力の3つであると考えている。理由としては、現在従事している駅員アルバイトでの経験が上げられる。具体的には老若男女様々なお客様がご利用になる駅においては時にお客様の立場に立った柔軟な対応が求められる場合があった。また、事故や急病人発生時にはホーム上や改札口の混雑を最小限に抑えるために先を見越したジンソクな対応を求められることもあった。そして改札口付近での案内業務においては様々な路線への乗り換えや、周辺の道案内など勉強しなければならないことが多岐にわたる。そのため常に自分の知識の点検を行うことでよりよいご案内のための改善を実行していく必要があった。

 

上記の体験を踏まえ、まず私は他人の立場になって考える力を顧客第一とする行動で身につけたい。駅には杖をついていたりベビーカーを押している、あるいは障害のあるお客様がご利用になる場合が多々ある。彼らを見かけた際にまずどのように手伝って欲しいか想像し、そして逐一声掛けを行うことで乗車までのお手伝いの提案をしていきたい。次に先を見越した対応力についてであるが、これは先述した他人の立場を想像する力を応用することで身につくと考えている。具体的にはベビーカーを押している方を見かけたら1人で声掛けを行うのではなく、もう1名安全管理のために応援を呼び2名体制で対応することで事故やリスクを未然に防ぐのである。このように他人の立場を想像し、お手伝いを提案する前により安全、確実にご乗車まで案内するにはどうするかという思考のステップを挟むことで先を見越した対応力を身につけていきたい。最後に改善点を見出し実行していく力は、常に自分の知識をアップグレードする習慣で身につけていきたい。例えば駅周辺のご案内の際地図を見れば目的地への道順は案内できる。しかし、その道順では坂道が高齢者にとって負担になるケースがある。いかなるときでもその方に適した道が案内できるよう事前に自分で様々な場所へ歩いて確認し知識のアップグレードを行っていきたい。また、乗換案内においてもダイヤ改正により3路線をマタグ乗り換えについては今までの方法が逆に時間ロスになってしまう場合がある。その為、乗り換え情報は定期的にチェックし適切なご案内ができるよう改善を続けていきたい。このように今までのご案内で本当に適切か、常に疑ってかかり自分で確認することで業務の改善を実行する習慣を身につけたい。

 

社会人は学生と異なり正解のない課題に取り組む立場であり、自分で考えることが重要になってくると考えている。上で述べた他人の心情を想像すること、先を見越すことや改善の実行も全ては自分で思考することから始まっている。これからも駅員アルバイトにおいてはお客様を第一に考え、社会人としての力を身につけていきたい。

 

 

1:下線部ジンソクの漢字表記として正しいものを選べ。

迅速

②甚速

③迅即

④尽速

⑤甚即

 

2:下線部②マタグの漢字と送り仮名の表記として正しいものを選べ。

跨たぐ

②袴ぐ

③袴たぐ

④跨ぐ

⑤股ぐ

 

3:本文の内容として最も適切なものを選べ。

社会人に必要な力は3つあり、重要なものから順に「他人の立場になって考える力」、「先を見越して物事に当たる力」、「改善点を見出し実行していく力」である。

 

②駅員は様々な状況下で様々なお客様に対応することが仕事であり、社会人としての力が非常によく磨かれる。

 

③駅員はいわば民間企業の従業員であり、常に顧客第一の姿勢を持って職務に努めていかなくてはならない。

 

④社会人は学生と異なり、答えのない課題に取り組む立場である。そのため学生時代のうちからアルバイト経験を通じて社会人としての意識を養成していくべきだ。

 

⑤社会人として必要な力と考えている「他人の立場になって考える」力を様々な状況に置かれているお客様に対応していくことで身に付けたい。

 

 

 

 

 











<解答編>

1

2:④

3:⑤(2段落目冒頭に記述あり)

※「本文の内容として最も適切なものを選べ」という問題文に注意。筆者の主張に限らず、本文の内容に合致している選択肢が正解となる。

:社会人に必要な力の3つについて重要度のランクがあるとは言っていない。あくまで紹介された順番であってそれがすなわち重要度に直結するわけではない。

 

②:仕事上、たしかにそうかもしれないが本文では一言も言っていない。一見もっともなことを言ってミスを誘う典型的なひっかけ。

 

③:②と同様。

 

④:最終段落を見てみると、筆者が社会人になるにあたって駅員アルバイトを通じてスキルを磨いていきたいと決意を述べているのであって、学生に対して社会人へのステップアップについての意見を述べているわけではない。

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