言葉の裏を読むということ

2021年12月9日木曜日


 品川消防署(東京消防庁)


某日、私がタクシーに乗っていた時にモニターにとあるIT企業のCMが流れていました。


内容としては

オフィス内で何やら悩んでいる様子の社長風のおじさん(以下、社長と表記)と突如現れた藤原竜也さん演じる謎の人物(以下、藤原と表記)が登場。以下のようなやり取りを展開します。

藤原「リモートワークの調子、どうですか?」

社長「う~ん、頑張っている社員を評価したいんだよね。」

藤原「わが社のシステムを導入すれば簡単に社員の労働状況が”見える化”できます!」

※細かいセリフまでは覚えていないのですが、大方このようなやり取りでした。


ここまで見てどう思ったでしょうか。

藤原の2回目の発言は社長の「う~ん、頑張っている社員を評価したいんだよね。」という発言から

”リモートワークによって社員たちの働きぶりが分かりづらい”

というニュアンスをくみ取っているわけです。そのニュアンスをくみ取ったうえで「労働の見える化」を提案しているという流れになります。


私はこのCMを初めて目にしたとき、社長のセリフの意味が全く分かりませんでした。リモートワーク導入後の業務効率について聞いているにもかかわらず、頑張っている社員の評価についての返答が返ってきたからです。

正直全く会話がかみ合ってないと感じたのを今でも覚えています。あくまでCMなので脚本や打ち合わせがあっての芝居なのでしょうが、社長のセリフには表面上の言葉の裏に隠れたニュアンスがあったということです。


日本人は会話の際に本音を隠す傾向があるので、このような言葉の裏に隠れたニュアンスを読み取る力は実際の仕事ではもちろん面接でも活きる力になるはずです。ただこの力は一朝一夕で身に付くものではなく、家族や友人以外の様々な人との対話を通じて養われるものだと思っています。

私も相手の意図をくみ取り、的確に提案できる社会人になりたいと思った瞬間でした。

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