【無料】文章理解第11弾ー都民への地震対策アンケート編ー
救助工作車(東京消防庁 世田谷消防署 世田谷特別救助隊)
オリジナル文章理解(東消式)の第11弾です。おまけで漢字問題も用意していますので是非挑戦してみてください。
自宅内の地震対策の実施について述べられた次の文章を読み、後の問いに答えよ。(制限時間4分―資料は省略―)
資料から読み取れる問題点としては平成28年度の解答において「面倒である」との回答が33.3%を記録したことと「その他」の回答が23.3%を記録したことである。これらは共に前年度の結果を3%以上上回るものとなっており、また「方法がわからない」と「建物に取り付ける場所がない」の増加率を越えてしまっている。この資料から伺えることは家具転倒対策を難しく考えている方が多いことと、「その他」と回答する方が多いためグラフ上から正確な①ブンセキがし辛くなっていることであると私は考える。
まず「面倒である」という解答率を減少させるため、手軽にできる地震対策を周知していくことを上げたい。例えば飛散し、割れた食器で足を怪我しないよう家の中では常にスリッパを履くことや、枕元にヘルメット及び履きやすい靴を備えておくことである。また、重い家具の転倒で室内のドアがふさがれる危険があればドアストッパーを使い常に開けたままにしておくことも有効である。そして少額で入手できる収納扉のドアロックパーツやガラス飛散防止フィルムを使用することもまた有効である。これらの手軽な地震対策は年齢性別関係なく取り組めるものであり、家具や家に傷をつけることもない。特に高齢者にとっては重い家具の移動および、転倒防止ストッパーや金具を取り付けることは難しい作業になることが十分に考えられる。そこで防災イベントやまちかど防災訓練で集まった高齢者の方に対して一人でも多くこれらの手軽な対策を周知していくべきだと考える。そして家庭の地震対策を面倒だと思わず、できることから始めて頂くよう広報していく必要がある。
次に「その他」の回答率を減らすために私は「高齢のため身体的な理由でできない」と「手伝ってもらえばできるが一人暮らしのため②タヨレル者がいない」をアンケートの選択肢に追加することを上げたい。さらにどの選択肢にも含まれない理由がある場合に備え自由に記入できる欄を設けることも上げたい。上記2種類の選択肢は高齢者のみの世帯を想定した選択肢であり、家具転倒対策を行いたいと思ってはいるが何らかの理由でできない現状があるケースをあぶり出すためのものである。今後、高齢化社会が進むにつれて家具転倒対策を③バンゼンに行うことができない世帯が増えていくことが予想される。それを踏まえ、対策ができないあるいは実施をしない理由を正確にブンセキすることでこのグラフを地震対策行政に活かすことができると私は考える。
問1:下線部➀ブンセキの漢字表記として正しいものを選べ。
1:文析
2:分折
3:聞斥
4:分析
5:聞析
問2:下線部②タヨレルの漢字と送り仮名の表記として正しいものを選べ。
1:硯れる
2:頼れる
3:顧れる
4:頼る
5:頼よれる
問3:下線部③バンゼンの漢字表記として正しいものを選べ。
1:番全
2:万然
3:番全
4:磐然
5:万全
問4:本文の内容として最も適切なものを選べ。
1:「面倒である」という回答は災害時の生存率を下げることにつながるため、優先的にその回答率を減少させるよう対策しなければならない。
2:地震対策は誰でも手軽にできるものもあるので、それを優先的に告知して高齢者の安全を確保するべきだ。
3:「その他」という回答は調査結果を正確に分析する際の妨げになるので廃止したほうが良い。
4:前年度の結果と比較し「面倒である」の回答率が33.3%、「その他」の回答率が23.3%増加しており、この2点について回答率が下がるよう対策をしなければならない。
5:「その他」という回答を減らし、より具体的な分析ができるようにするために選択肢を追加するべきだ。
―解答―
問1:④
問2:②
問3:⑤
問4:⑤(最終段落に記述あり)
1:確かにそうかもしれないが、本文中では生存率についてまでは言及していない。
2:本文中に書かれている順番で最初に述べられているというだけであって、手軽な対策自体に優先度があるわけではない。
3:正確な分析の妨げになることは言及されているが、廃止すべきだとは主張していない。
4:33.3%と23.3%の数字は調査によって得られた回答率の数字であって前年との増加率ではない。
この選択肢を選んでしまった者は受験失格レベルの不注意。
※ちなみにですが本文は過去記事
資料 家具類の転倒・落下・移動防止対策を実施していない理由 から読み取れる問題点を2つ上げ、それぞれの対応策についてあなたの考えを具体的に述べなさい
から引用しました。資料を参考にする小論文の書き方についてもこちらで解説をしているので参考に是非どうぞ。
コメント
0 件のコメント :
コメントを投稿