平成26年豊田市消防 「誇り」についてあなたの考えを述べなさい

2022年11月3日木曜日

 

普通ポンプ車 芝浦1(東京消防庁 芝消防署 芝浦出張所)


平成26年豊田市消防

「誇り」についてあなたの考えを述べなさい

 

の解答例と解説記事になります。

まずはヒント編を読み、論文を書く練習をしてみて下さい。

 

<ヒント編>

➀論題分析―「誇り」とは―

今回の論題はシンプルで、「誇り」についての自分の考えを記述するものになります。

しかし、一番の悩みはこの「誇り」が何なのかということです。

ヒントとしては一朝一夕では手に入らないものが「誇り」足りえるのであり、努力無くして手に入るものは他人も同様に手に入れることができ「誇り」とはならないということです。

 

このように考えると、問われているものは

「自分が長期間にわたって積み重ねてきた代えがたい何かしらのもの」

ということになります。ここからは私の感覚的な話になりますが、積み重ねた期間としては少なくとも半年以上になる経験やエピソードが欲しい所です。

 

ただ、どうしてもそれが思い浮かばないという方は

「自分の欠点や苦手な事を克服したことで得られた結果」

と捉えても問題ありません。その場合には結果を強調する具合に記述する必要があります。

(※理想は克服の努力4割、得られた結果6割の比重

この結果をすなわち「誇り」として解答することになるため比重を多めにする必要があります。 

 

②練習

ウォーミングアップが終わったところで実際に書く練習をしてみます。

以下の項目を簡単に埋めてみてください。

「“誇り“についての自分の考え」100

「そのように考える理由(or自分にとっての誇りの具体例)」150

 

 

<解答例>

私にとって誇りとは金に換えられないものであると考えている。誇りとは他人に自慢できるからこそ誇れるもの足りえるのであり、金を使って一朝一夕で手に入るものは他人も同様に達成できるものであって誇るものにはなりえないのである。私の近所に住む40代の男性は自身が所有する高級外車ランボルギーニを誇りにしている。この事例はランボルギーニという誇りを金で買っているとも考えられる。しかし、男性はそれを購入するにあたって仕事や節約、投資を通じて必死に金を工面したと聞いており、その一朝一夕ではない長年の努力があるからこそランボルギーニを誇りにできるのだろうと私は考えている。

 


このように誇りの対価は長年の積み重ねであると考えた場合、私の誇りは学生時代の空手サークルでの友人である。彼らとは4年間のサークル活動において常にお互いを支え合いながら過ごした。例えば昇級審査受験に際しての練習では上級生たちが常に我々の面倒を見切れない面があった。その際に友人同士で互いの欠点や課題を指摘し合い、自分達で自主的に練習に取り組むことを通じて共に試験を突破できたことは今でも忘れられない。そして我々の学年が上がるごとに合宿プランの策定や練習メニューの考案、サークルへの勧誘方法等、先輩方から任される仕事も徐々に増えてきた。その際私をはじめ、かつて昇級を共にした仲間達とは基本的に自分達で考えてプランを作るという立場をとった。大学4年を迎えた今、この空手サークルで友人達と共に切磋琢磨した時間の積み重ねは非常に良い経験であり、彼らは私にとってのかけがえのない誇りである。

 


これから社会人として過ごしていくにあたり、学生時代よりも一層自分で考えて行動することが求められると思っている。そこで日々の忙しさに理由をつけ、惰性で過ごしていては積み重ねるものもない。上記のランボルギーニを誇りにしている40代の男性のようになるためには、日々仕事でもプライベートでも何かしらの積み重ねを実行していく必要がある。その結果として一つでも多く他人に誇れるものを持つ社会人として成長していきたいと考えている。

 

 

<解説編>

➀構成

構成としては

1段落:「誇りについての考え」

(誇りとは長年の積み重ね・ランボルギーニの事例)

 

2段落:「自分にとっての誇りの具体例」

(空手サークルで切磋琢磨した友人)

 

3段落:「まとめ・社会人として誇りを持つために」

 

の構成となっています。

 

 

②ランボルギーニと男性

本文1段落に述べられているランボルギーニですが具体的にいうと

ランボルギーニウルス

という車になります。

SUVタイプの車両で、実際に見てみるとランボルギーニ特有の角ばったデザインとSUVの重量感ある見た目で素人の私から見ても非常にカッコいい車です。是非とも画像検索してみて頂きたいところです。

 

この車を購入した男性ですが、一般の会社員から独立し5年ほど前から複数の会社を経営されている方です。

しかしそれらの会社の内、今回のコロナ流行に伴い危機にさらされた会社もあったそうです。その立て直しのため118時間労働は当たり前、場合によっては睡眠が3時間しかとれない日もあったそうです。しかし1年ほど前から業績回復が見込まれるようになり、自身の収入も安定したことで今回のランボルギーニ購入に至ったと言っていました。

 

この車の裏側には複数の会社経営とコロナ禍での逆境を跳ね返す長年の努力の積み重ねがあったわけであり、もともと金持ちの者が現金一括で購入するのとでは明らかに車への思い入れが違うことが想像できます。

 

本文でも述べたように「誇り」とは長年の積み重ねの対価であり、そこにはやはり金では買えない努力や感情がこもっているものでなければなりません。

 

 

③「誇り」を持つために

最後になりますが、私としては「誇り」を持つためには何かに挑戦することが重要であり、挑戦を成し遂げる過程で長期間の努力(できれば半年以上)を積み重ねる必要があると考えています。

 

私の場合も空手の昇級やサークル運営等の挑戦を乗り切った経験があったことは確かです。しかし私一人で挑んだわけではなく、その背景にはお互いを支え合う友人がいたからこそ成し遂げられた面が強いと考えています。

 

高校生までの私は何事も一人で取り組み、他人に助けを求めない性格でした。


しかし今回空手サークルでの経験を振り返ってみると、複数の人で協力し助け合いながら物事に取り組むとその分成果もまた倍に増えることが実感できました。

 

この経験や友人は間違いなく私の視野を広げさせ、物事に対する考え方や人との接し方において成長を実感することができました。そういった意味で私の誇りは空手サークルの友人であることに間違いはないと思っています。

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