文章理解第25弾―責任を感じた経験編―

2022年11月6日日曜日

 

調布消防署(東京消防庁)


文章理解第25弾―責任を感じた経験編―

オリジナル文章理解(東消式)の第25弾です。是非挑戦してみてください。

 

責任を感じた経験とそこから学んだことについて述べられた次の文章を読み、後の問いに答えよ。(制限時間3分)

 

 

私が責任を感じた経験として空手サークルでの合宿のリーダー経験が上げられる。宿泊施設においては生活に関することは全て自分で行わなければならなかった。メンバーはこのことは事前に把握していたはずであった。しかし、実際に合宿が始まると稽古による疲労で居眠りをしてしまい仕事ができなかった者、友人たちとの会話に夢中になり仕事自体を忘れていた者がいたりと非常にまとまりの無い初日になってしまった。リーダーを任されている私として非常に責任を感じた一件であり、その夜に合宿を成功させるためのミーティングを行った。

 

 

このミーティングを通じて翌日からは積極的に役割をこなしてもらうこと、そして余裕がある際は周りの者に声掛けをして手伝うこと、注意し合うことを確認してもらった。また、私としても思い込みをすることなくメンバーに指示を明確に伝えたり、全体の進行具合を掲示板に貼り出してメンバー全員が情報を共有できるよう努めることを決意した。メンバー間で積極的にコミュニケーションをとり、全員で協力し合って合宿を乗り越えていこうと提案をしたのである。この結果、翌日以降は全員が自身の役割に基づき動いてくれるようになった。またメンバー同士で声を掛け合うことで不注意やミスを防いだり、互いに助け合う非常に良い人間関係が出来上がっていた。

 

 

 

この経験から、私は組織で物事にあたるにはコミュニケーションが不可欠であると感じた。今回の合宿のケースでは誰かがやってくれるだろう、すでに周知したから大丈夫だろうといった思い込みやコミュニケーション不足が組織としてのまとまりを欠く要因になったと考えている。私はこれからもチームで物事にあたる際には、メンバーとのコミュニケーションや情報共有を大切にしていきたい。そして、お互いに協力し助け合うことで良い仕事ができ、結果としていい人間関係の構築にもつながってくると私は考えている。

 

 

1:本文の主張として最も適切なものを選べ。

➀仕事を行うにあたっていい人間関係を作っていくためにはコミュニケーションや情報共有が大事であり、それらの不足や思い込みは仕事のミスを招く。

 

②合宿初日の失態は役割をこなさなかったメンバーの責任であったが、これはコミュニケーション不足や思い込みが背景にある。

 

③リーダーとしてチームを率いていくためには、例え自分に責任の無いことであってもしっかりと受け止めて前向きに対処していかなくてはならない。

 

④チームで物事に当たる際はコミュニケーションや情報共有を欠くと組織としてのまとまりが無くなり、失敗を招くことになる。

 

⑤チームで物事に当たる際は事前に綿密な情報共有を行い、実際に行動する際には仕事を他人任せにしないようメンバーに責任感を持ってもらうことが重要である。

 

 

<解答>

④(最終段落の前半に記述あり)

 

➀:最終段落に記述があるようにみえるが、「いい人間関係構築の基本としてコミュニケーションがある」とは言っていない。あくまでコミュニケーションを通じていい仕事ができた結果、人間関係も良くなるといっている。

 

②失敗の原因はメンバーにあるとは述べられていない。

 

③確かに前向きに対処しているように感じられるが、本文で実際に主張されていることではない。一見、事実だと想像させてくる典型的なひっかけ選択肢なので注意!

 

⑤「事前の対策」については述べられていない。あくまで実行に入った段階でのコミュニケーションや情報共有の大切さについて述べられている。

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