様々な情報を容易に収集、発信できる社会のメリットとデメリットをあげ、あなたの考えを述べよ
「様々な情報を容易に収集、発信できる社会のメリットとデメリットをあげ、あなたの考えを述べよ」
の解答例です。時間がある方は解説編もどうぞ。
<例文編>
現在、インターネット上にはYoutubeやニコニコ動画
等の動画共有サイトやLine、twitter、2ちゃんねる等様々なソーシャルネットワークサービスが展開されている。これらを始めとしたインターネットサービスの普及に伴い、様々な情報をパソコン一つで容易に収集及び発信することが可能となった。また、iPhoneを始めとしたスマートフォンの機能の発達も社会の情報化を進めているように思う。このような、情報化が進んだ社会は私たちにとって確かに便利なものであるが、メリットとデメリット両面の性質を持ち合わせている。
メリットとしてあげられるのは、一つは動画共有サイトを使い個人が世間に向けて才能を披露できることである。動画共有サイトでは個人が趣味で歌を歌ったものやオリジナルの曲をのせた動画を投稿することが流行っており、この動画が視聴者から絶大な人気を得ることで動画投稿者がCDアーティストデビューするケースがある。そして二つ目のメリットとしては企業等が世間に対して広く広報、PRできることである。このケースで成功した事例が鎌倉市である。鎌倉市は観光用掲示板を市内10か所に設置するための費用約100万円をクラウドファンディングと呼ばれるネット上の募金箱を通じて寄付を募った。すると3週間の間に約100名から寄付があり目標である100万円に到達したのである。両者の成功に共通していることは、発信した情報が不特定多数の人々から支持され見返りを受けることができた点である。
デメリットとしてあげられるのは、匿名性ゆえいつ誰が公開した情報を見ているか分からない点、そして一度公開してしまった情報を完全に削除するのは困難な点である。この例として愛知県に在住するある男性のケースがある。この男性は自宅周辺にて通行人に絡み、付きまとう過激な動画を何本もyoutubeに投稿していた。しかしその動画に映る風景や商店の名前から男性の住所がユーザーによって特定されてしまった。そしてその住所や電話番号もが2ちゃんねるなどを通じて拡散されてしまい、それ以降毎日のように男性宅に嫌がらせやいたずらがなされるようになってしまった事例である。
このように情報化が進んだ社会はメリットもある反面デメリットも持ち合わせている。そのため、インターネットを使う際は上記のメリット事例のように自分や社会にとってもプラスになるような使い方を心掛け、常に不特定多数の他人から見られている意識を持つことが大切だと考えている。特に社会人にとっては、もしデメリット事例で見たような事態に陥った場合個人の問題に止まらず、所属する会社にまで被害が及ぶケースも十分考えられる。インターネットを適切に、正しく使う能力を表すネットリテラシーという造語がある。私はこのネットリテラシーに基づき、社会人になった後にも情報化社会と正しく向き合うことでインターネット使用を便利な生活を送る一手段としたい。
<解説編>
・構成
第一段落:導入
第二段落:情報化社会のメリット
第三段落:情報化社会のデメリット
第四段落:まとめ、自分の考え
の構成となっています。
・情報化社会のデメリット
本文でも見たように、情報化社会では誰でもいつでも気軽に情報発信できます。その反面、その情報を不特定多数の者が匿名で閲覧できてしまうため、誤った使い方をすると個人情報の漏えいや企業の不祥事へとつながりやすい面も持ち合わせています。
事例:「悪ふざけ 尻にポンプ車のホース…ツイートの消防士処分」
昨年1月に秋田県消防学校にて消防職員3名が上半身裸でポンプ車のホースを尻に突き付けたり、荷台でふざけたりして写真を撮影
3名のうちの1名が撮影した写真をtwitter上にアップしたところ、消防学校への情報提供があり発覚
該当のツイートは削除、一連の流れで同校校長が
「自覚を欠いた軽率な行動。県民に申し訳ない」
と謝罪するに至っています。
このような行為は、同じノリを持った仲間の範囲内で行う分には目をつぶれるかもしれません。しかしtwitterにて投稿した場合、秋田県内はもちろん日本全国へとインターネットを介してそのような行動が拡散されます。
消防職、ひいては公務員に対する信用失墜につながるのは必至です。
・「魚拓」とは
インターネットのスラングの一つに「魚拓」というものがあります。
簡単に言ってしまうと、ユーザーがホームページやブログ、ツイッター等で現在見ている画面を画像として切り取り、保存することです。
例えばニュース記事を切り取ったり、問題のある画像や文章が含まれたページを証拠として取っておく際に「魚拓する」と言われます。
先ほどの秋田県消防学校でのツイートが魚拓されたかどうかは定かではありません。しかし仮に魚拓をされていた場合、たとえホームページ上で削除したとしてもその情報は消えることなく永遠にインターネット上に残ることになってしまいます。
情報社会における匿名性の怖さだと思います。
本文の最終段落で見たように、インターネットを使用する際は常に不特定多数のユーザーに見られていることを意識するのが重要であると私は思います。
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