【東京消防庁 小論文】官公庁がSNSを利用するメリットと注意点について(800字以内)

2026年9月13日日曜日

靖国通りを緊急走行する本郷化学機動中隊(東京消防庁 本郷消防署


今回は「官公庁がSNSを利用するメリットと注意点について」の解答、解説記事になります。

この記事は以前投稿した

【2021年度東京消防庁Ⅱ類 】 官公庁がSNSを積極的に活用することの利点とその活用方策、さらにその際に注意すべきことを上げなさい。


別解答のものになります。解答例については字数が800字程度で収まるように書き直しています。


まずはヒント編を読み論文を書く練習をしてみてください。


<ヒント編>

論題分析

今回の論題はシンプルです。第一段落で官公庁がSNSを使用するメリット、第二段落で注意点について述べられればOKです。


しかし、注意したいことはメリットと注意点について直線上で論述したいところです。具体的に言えばこの世に存在する物に完璧なものはなく、すべてのものに共通して

「○○という側面は便利だが△△というデメリットが存在する」

部分が必ずあるはずです。例えば

「車は移動手段として便利だが、排ガス発生により地球温暖化をもたらす一因になる」

といった感じです。

このようにSNS利用について便利の裏側にどのようなリスクがあり、どのような運用注意点が存在しているか記述できればOKです。


ウォーミングアップが終わったところで実際に論文を書く練習をしてみます。以下の項目について150字程度で書いてみてください。

「官公庁がSNSを使用するメリット」

「SNS運用上のリスク」



<解答例>

官公庁がSNSを活用することには、多くの利点がある。第一に、情報を迅速かつ直接住民に届けられる点である。従来のテレビや新聞を介した広報は時間がかかるが、SNSならば発信した瞬間に多くの人々の目に触れる。例えば災害時、気象庁や自治体が河川の水位情報や避難指示をXで即座に発信することは、住民の命を守ることに直結する。第二に、新聞やテレビに触れる機会の少ない若い世代にも情報が届きやすくなる点である。厚生労働省がLINEで各種制度のQ&Aを案内したり、自治体がインスタグラムで子育て支援や移住制度を紹介したりする例は、これまで行政情報から遠かった層への接点を生んでいると考えられる。第三に、住民からの質問や反応に応じられる双方向性も見逃せない利点である。


一方で、活用にあたっては注意すべき点も多い。まず、発信内容に誤りがあれば、それが行政機関からの公式情報としてまたたく間に拡散してしまう危険がある。例えば2025年度に函館市がXを用いて桜の開花情報について投稿したケースがあげられる。この投稿において桜の品種名を変換ミスしているどころか、該当する桜についてはまだつぼみであった。しかも写真に写された桜は別品種のものであり、現地を訪れた方の落胆する声が市に寄せられることとなった。今回は市がHP上で謝罪することで落ち着いたが、このようなケースは逆に炎上につながることもあるため情報発信の際は正確性を徹底しなければならない。


したがって官公庁は正式な発表は公式サイトと連動させたり、投稿前に複数名で内容の事前チェックを実施するなど、正確さと丁寧な運用を徹底する必要がある。SNSは強力な広報手段であるが、それは適切な運用によって初めて住民の信頼につながるものである。



<解説編>

構成

第一段落:官公庁がSNSを使用するメリット3点

(迅速、直接の情報提供・若年層への発信・住民の反応確認)


第二段落:SNS運用上の注意点

(発信内容の誤りが「公式情報」になる・誤情報の拡散)


第三段落:まとめ

(公式サイトとの連動・投稿前に複数名でチェック)



―SNSの便利さの裏側にあるリスク―

本文においてはSNS使用について便利さの裏かえしにリスクが潜んでいることを述べました(迅速・直接的な情報提供が可能な反面、不正確な情報発信のリスク)。

このほかに考えられることは

・誰でも気軽に情報発信できるメリットに対して、アカウントがなりすましされるリスク

・アカウント担当者の投稿センスが気に入られる場合がある一方、投稿者の個人的発言が公式の見解と誤解されるリスク


これらのようにSNSの便利さは常にリスク管理とのバランスが求められることが分かります。そこでもし自分が消防に限らず官公庁のSNS担当になった際は常に緊張感をもって取り組まなければならない業務になることが十分に予想できます。ここが個人でSNSを使う場面との決定的な違いだと私は思っています。

近年、豪雨や地震等、大規模災害で行政機関から住民への避難情報や被害状況などの情報提供が増しているように思います。そのような観点から大規模災害対策の一環としてSNSが使用される頻度が増すことも考えて今回このような論題で記事を書いてみた次第です。


ー豆知識ー
おそらくすでに知っている方もいるかもしれませんが、原稿用紙にアルファベットを書く際は大文字の場合1マス使って記入します。小文字の場合は1マスに2文字記入します。

そのため、例えば「Youtuber」と書きたい場合は「」を1マスとして

「Y」「ou」「tu」「be」「r」
と記入するように注意してください。





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