【正解の無い問いに答えるために】小論文解答の際に重要なこと

2026年4月19日日曜日

※これより述べることはあくまでアドバイスであり、試験の絶対的な合格を保証するものではありません。それを踏まえた上で参考にして頂ければ幸いです※


今回は私が長年小論文の解答例を書いてきた中で気づいた重要なことを紹介していきたいと思います。

 

端的に言うとそれは「理由の重要性」です。

 

当ブログの「はじめに」でも紹介している通り、解答するにあたって確かに結論は重要です。結論を書かなければ問いには答えていない不合格の解答と見なされます。

 

しかし私の経験上、結論の提示よりも理由の質が合否を大きく左右すると感じています(目安として結論約4割・理由約6割程度のイメージで…)

 

そこで、そのように至った経緯を確認するために非常に簡単な問題を出題するので気楽に考えてみてください。

 

問:

「あなたは4月中にレンタル自転車で皇居を1周する計画を立てている。そこでヘルメット以外に所持品を3つまでカバンに入れて持っていくことができるとしたら何を用意しようと考えるか。100字程度で述べよ。」

1皇居は1周約5キロといわれており、体力の有無にもよるが約3040分で1周できるものとする

※注2:これはあくまで私が考えた極端に自由度の高い例題ですが、消防士採用試験の本質(自分の考えを論理的かつ具体的に伝えること)は全く同じです。

 

この問いに対して、2種類の解答を比較してみたいと思います。

解答1

「私は所持品としてデジタルカメラ、弁当、水筒を用意する。なぜなら私の趣味は写真撮影であるからだ。皇居周辺の新緑の美しい景色や歴史的建造物を見ながらじっくり皇居を回ってみたいと思っている。」

 

解答2

「私は所持品はあえてスポーツドリンク1本のみ持っていく。なぜならば今回何分で1周できるのか時間を測ってみたいからだ。私は普段からウエイトトレーニングに取り組んでおり、体力に自信がある。注意書きで約30~40分で1周できるとのことだったので、私は25分を目指したい。そして終了後にはすぐ水分補給することを忘れないようにしたい。」

 

どちらも問いに対して忠実に答えている正解の解答です。

しかし明らかに2つの解答は雰囲気が異なっていることが見て取れます。その雰囲気の違いを生み出しているのが「理由」なのです。

 

そこで、理由の重要性を確認するために2つの解答の結論のみを比較してみます。

 

「私は所持品としてデジタルカメラ、弁当、水筒を用意する。」

「私は所持品はあえてスポーツドリンク1本のみ持っていく。」

 

どうでしょうか。どちらも問いに対してきちんと結論を述べているにもかかわらず、これといった特徴が見当たりません。

私が採点者であった場合、どちらを合格にするか判断のしようがないです。

 

つまり、小論文において結論とは本文を構成するラインアート線だけで描かれ、色彩の無い絵のこと)のようなものであり、理由を述べることでそのラインアートに色彩が宿るわけです。

 

実際、最初の解答例2つを見てみると結論のみの解答に比べ、解答者の思考によって本文に色がついている印象を受けます。この色というものがすなわち理由を述べることによってはじめて付属するものであり、私が今回小論文の解答にあたって理由の存在が重要であると結論に至ったというわけです。

 

最初にも述べましたが、確かに小論文の解答にあたっては結論の提示が重要です。しかし、結論を述べただけでは先ほどの結論のみの解答で見た通り、評価のしづらい解答に仕上がります。


そこで他人の解答に差をつけるために必要なのが理由であり、それは「自分に関わる体験や考え方をもとにした身近な理由」であればあるほど論文につく色が鮮やかになります。つまり、あなたらしさが十分に出た説得力のある論文になるということです。

 

最初の解答例でも理由が述べられることで

1の方は「趣味をしっかり楽しみ、仕事との両立をうまくやれそうな人物」

2の方は「常にストイックに物事に取り組む真面目そうな人物」

という印象を読み手側に与えることができます。すなわちそれがそれぞれの解答者らしさの表れであり、結論の説得力向上に大きく貢献しているということです。

 

 

小論文の解答にあたっては結論自体は多様な考えが認められる傾向にありますが、消防職員として相応しくない極端な意見や、法令・社会通念に反する内容は避けるべきです。自分らしい合理的な結論を述べることを心がけましょう。

 

しかし結論を述べた以上はそれを補強する理由を自分の実体験から引用する必要があります。もしくは結論が思い浮かばなければ実体験から自分の考え方を解釈し、その上で結論を作る逆算式の方法でもいいかもしれません。

 

いずれにしても重要なことはいかに自分の実体験を具体的に述べられるかです。この記事を読んでいる方はおそらく消防受験者が大半かと思われます。それを踏まえて実体験のストックを貯めるためのアドバイスとしていくつか挙げてみたいと思います。

・消防側が市民向けに開催しているイベントに参加したり見学してみること

・受験者向けに庁舎見学やインターンがあるならなるべく参加してみる

(※参加したという事実を作るだけではだめ。事前に20個ほど質問を考え、職員から情報をがっつり聞き出す姿勢で。)

・アルバイトやサークル活動中に自分が感じた不満やトラブルについて逐一原因と結果を記録しておく

 

東京消防庁の1次試験が迫っている中で言うのもなんですが、これらのストックを最低半年から1年ぐらいかけて増やしていければ理想です。

しかし試験が近い方も全く問題ありません

これまでの人生経験(学校・アルバイト・部活・ボランティアなど)を振り返り、消防士志望につながるエピソードを整理するところから始めましょう。

 

もうお分かりかと思いますが、これらのストックが増えれば増えるほど、小論文のお題に自分が対応できる幅が広がっていきます

ちなみに、3番目のアルバイトやサークル中に感じた不満やトラブル記録は私も実際にやっていました。ただし、これらのアドバイスは絶対に合格レベルの解答を保証するものではないのでご了承ください。

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